お盆。故郷行きのバスの中は既に故郷のなまり。父はポナペ。母は父の不在と仕事のストレスで疲れ気味。妹は彼氏と別れ、弟は帰省せず。祖母は変わらず元気で、従兄弟は車を購入していた。犬は皮膚病で、一匹の猫の尻尾は半分から先の感覚が無い。もう一匹の猫は真夜中、私の寝ている横で太った鼠をペチャペチャパリパリと丸かじりした挙句下半身を残す(おぇ〜)。兔は相変わらず。家のトイレは水が漏る。二人の友達が臨月のお腹、一人の友達が家を購入、一人の友達は病気から回復。隣の家の子はピアノを習い始めたよう。
「神門踊り」を求め、自転車で盆踊り会場を巡る。この難しい踊りを踊れる人の数が少なくなっているので、この曲自体を流さない場所が増えてきているのだ。三箇所目の隣町でやっと遭遇。この町は古い家が多く、年配の人々が孫や子供と一緒に沢山参加している。すっかり街の定番になってしまった「鬼太郎音頭」を二回見守った後、やっと「神門踊り」が始まる。いそいそと輪に混ざって踊るが、難しい!自分の前に並んでいる踊りの上手いご婦人を見ながら踊るんだけど、途中でくるっと後を向いて反対に進むので、そこでわからなくなってしまう。練習が必要だ。そして歌がテープで残念だ。しかしとりあえず踊れて満足。そして最後の曲は「つよしのズンドコ節」。え〜そんな歌踊るのいや〜ん。と思ったあたしですが、その後不覚にもこのズンドコに目頭を熱くしたのでした。この踊り、途中に踊る人達全員が輪になって手を繋ぐ振りが出てくる。両隣の初めて会ったおばさんやら、小さな女の子と手を繋いで円を狭めたり広げたり。その隣の女の子が、手を繋ぐ部分に来る度に小さな手を差し出して私の顔を見上げてとってもうれしそうに「にこぉ〜っ」と笑うんだ。何度も。その顔と祭りの雰囲気に酔って、一人感動でニヤニヤしながら踊ったのでした。ズンドコ。馬鹿みたい?