習慣

用ガ無イナラサッサト行キナ!

私の暮らす女子寮は、「女子寮」という言葉のイメージに反して暗〜く、ひっそりと静まり返り(50人以上は住んでいるはずなんだけど)、住人達は顔を合わせてもお互いに挨拶もいたしません。入寮時、一人12ポイントが与えられ、トイレや風呂の掃除などの当番を守らない、門限に間に合わない、など決まりを破ったときはそれに気付いた誰か(匿名)が玄関に張ってあるコメント表にその旨を書き込む「○○さん、風呂掃除していません。チェックつけます」と共に、ポイントを消していくシステムです。四年間で12チェックつけられると強制退寮。寮費払い忘れ、寮生会無断欠席は2チェック、門限破りは6チェック。他にも3チェックつくごとに反省文と風呂掃除2週間(キビシー)がまっています。
そんなお互いに目を光らせているような寮でもたった一箇所だけ、必ず挨拶を交わす場所がある。それはお風呂。夜、風呂場を出る人がまだ体を洗っている人達に向かって「おやすみなさ〜い」って声をかける。中の人も答えて「おやすみなさ〜い」。洗い場ではまったく一言も言葉を交わしていないのに突然そこだけ。脱衣所ではまた無言。しかも、それは夜だけ。明るいときは挨拶なし。だって「おやすみなさい」じゃないから。そこを「お先に〜!」とかにアレンジすることは無いんだな。これって、習慣だからだよな。最初は変だと思っていても自分も同じ事をやっている。やらないと感じ悪い。昔の寮のアルバムとか日誌を読むと、寮内のイベントにものすごく力を入れていた様子が良くわかるんだけど、今は本当にクール。なのになんでこれだけ残ってんだろうか。反対に言えば、ここしか人と関わらないって事だね。この風呂場ではいやおう無く他人と接しなければいけないから。だから、最低限の挨拶が残っている。昔は二人部屋、三人部屋だったらしいけど、今は一人部屋。その影響もあるだろう。
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平均寿命34歳シエラレオネ