狸家族

近くの古墳に出没する狸の家族を見に行った。メディアに出たもんだから沢山の人が見に来てた(私もそうだけど。)。私が到着したときは4,5人だった人が、しばらくすると30人ほどにも増えました。自転車で見に来ている子育てサークルっぽいお母さん達や、車三台で乗り付けるデイケアかホームのご老人たち。学校帰りの男子校生達。京都からきたカメラマン、若いカップル、親子連れ、近所のおじさん。そして実物の狸は本当に可愛い。11匹の丸い顔がお堀の向こうからこちらをじっと見つめている。動物園と違ってこちらから動物に働きかけることが出来るのが面白い。みんなが餌を投げる。狸のところまで10メートル以上はあるから、誰かが投げた餌が狸に届くたびに見ている人達から歓声が上がり、餌を取り合う狸の姿に笑い声があがる。そういう、そこの場にたまたま居合わせた人達とわいわいやる感覚はとても楽しい。
・・・みんなの投げる餌の8割は届かずお堀に落ちるんだけどね。フェンスには「食べ物を堀に投げないでください」「フェンスをゆすらないでください」「大きな音を立てないでください」と役所が書いたビラが張ってあるんだけどね。そんで向かいの家の前には「ここは出入り口です。車をとめないでください」と書いてあってその前に車がどーんと置いてあるんだけどね。「市役所の車が来たら気をつけなさいよ、最近見回りに来るから。」と、おじさん。難しい。報道されたから私も見ることが出来たけど、人が集まって嫌な気分の人もいる。でもきっとこれは今だけのブーム。来年に入ったら人は少なくなっていくはず。あと二、三ヶ月くらい、様子を見ながらこのままにしてくれないかな。逆に狸の絵葉書かなんか作って見に来た人に売りつけたらどうかしら。近所の人が。(でもお堀の水質はちょっと心配)