猫の口の中に腫瘍ができて物が食べられない

猫の口の中の腫瘍とか、猫の病気で検索してくる人がごくたまにいるので、昔飼っていた猫のことを書いておきます。

うちの猫は17歳くらいの雑種の元野良の黒猫で、拾ってからはずっとカリカリのドライフードで育ってきました。
外にも自由に出られる環境で飼っていたのですが、年をとってから癌の症状が出てきました。
一回千円の抗生物質を最初は月一回、そのうち月2回打ちながらそれなりに生きながらえてきましたが、だんだん、口の中のただれがひどくなり、物が食べられなくなりました。
物が食べられないのは致命的です。
新鮮な魚が好きな子でしたが、口の中が痛くて食べられないので、最期は全く固形のないムース状のキャットフードをペロペロなめていました。それしか食べられなくなりました。魚の身の塊がほんのちょっとでもあると痛くて食べられません。それが口の中に引っかかって痛いので首を振ってとろうとするので、唾液と食べかけの餌を周囲にまきちらします。手でとろうともするので、手が傷だらけになります。
出血して、どろどろの唾液が口から垂れます。
匂いがひどいです。
化膿した酷いにおいが部屋の中に漂い、唾液をまきちらし、体毛も薄くなり、筋肉も落ちてヨロヨロになり本当につらそうになります。

昔飼っていた黒犬も同じ症状で死んでいきました。腫瘍があちこちに出来て、それがはじけて傷口が口を開け、そこがふさがらず、あちこち膿んで痛そうです。
腫瘍を手術で取っても良いけれど、体力が持つかわかりません。

こんな最期は、見届ける人間もとてもとても辛いです。人間の日常生活にも支障をきたします。仕事から家に帰ると、その臭い匂いがして、つらそうな動物がいて、とても気が滅入ります。
それでも、どうか、最後まで見守ってあげてください。
もしも、その子を、自分たちをそれ以上苦しめないように安楽死を選んだとしても、その瞬間のギリギリまで可愛がってあげて欲しい。

最期を父に見守られてうちの猫は死にました。母に見守られて、犬は死にました。